社会人になって英語を勉強してる。
Evergeenは買った。
なんだかんだで中学高校レベルの文法はだいたい理解できるようになったけど、あと何をすればいいの?
そんな方におすすめしてるのが、山口俊治 英文法講義の実況中継(1) (実況中継シリーズ)
(英語初心者の方は、英語勉強したいけど何から始めたらいいの?)
中学高校レベルの文法はひと通り復習して、参考書に書かれた5文型も仮定法も理解できる。
けれど何かが足りないと感じている。
その足りない何かを、この本はごりごり埋めてくれます。
初版は1998年3月。20年以上まえの本ですが、発売から17年後の2015年に改定版が出されたことからも、今でも多くの英語学習者に支持されていることがわかりますよね。
本文はまるで先生が実際に講義をしているかのような、穏やかながらも読ませる文章で書かれていて、みるみる内容に引き込まれます。
文字も大きくて、気の利いたエッセイを読むような感覚です。気がつけば一冊読み終わってました。
最後まで読めば、著者のいう「ネクサス」が何なのかを理解することができます。
ネクサスが理解できると、英語の文を頭から理解できるようになり、返り読みはなくなるはずです。
いわゆる「英語らしい発想」や「英語の構造」が身につくからです。
①巻と②巻に分かれていますが、①に著者のエッセンスが凝縮しています。②は語法が中心なので、必要ない人は買わなくてもよいでしょう。
秀逸なのは①の後半部分、不定詞と第5文型のパートです。
とくに不定詞(結果)の講義は目から鱗です。ここだけでも読む価値あります。
要するに、英語とは「つけ足し」なんです。
まず主語を言ったら、情報を追加していくだけでいいんです。
たとえば、目の前の人に、急いで後ろのドアを開けてほしいとき、日本語ならこんな文になります。
「あなたの後ろのドアを開けて!」
日本語としておかしなところはないですね。完璧です。
でも、とっさの場面で、こんな理路整然とした文章で言う人います? わたしは言えないですね。
おそらく実際の会話は、
「開けて! ドア。後ろの」
なんて言い方になるんじゃないでしょうか。
これって英語に直すと
「Open the door behind you!」
そうなんです。まさに英語そのものの語順なんです。
英語は大事なこと、結論から言うけど、日本語は違うって教わったことあるかもしれません。
でも、日本語だって、会話だと結論から話してるんです。そしてあとから情報を付け足していってるんです。
会話ってそんなもんですよね。
つまり英語は、会話に適した言葉だということです。
この本を読んだことで、英会話が怖くなくなりました。
とにかく、付け足していけばいいんです。
to, so that, because, as, こうした前置詞や不定詞、接続詞で文を足していく。それで会話は成立します。
わたしはこの本を読んで半年後にTOEICのスコアが500→800点まで伸びました。
英文を前から読んで理解できるようになったため、リーディングのスコアが爆上がりしたからです。
リスニングも前から理解できるので、正答率が大幅に伸びました。
さらにTOEICのスコアのおかげで海外営業の仕事に転職でき、世界を飛び回ることができたのも、この本によるところが大きいです。
ずっと手元においておきたい本のひとつです。