Amazonプライムビデオで映画見ました。
カツベン!
これ、めちゃくちゃ面白かったです。
一言でいえば、特上のエンタテインメント。
とても爽やかな気持ちになりました。
いろいろ観たけど、映画って、こうあるべき。
そんな気持ちにさせてくれます。
カツベンとは活動弁士のこと。
活動弁士とは、無声映画を上映中、傍らで台詞を言ったりナレーションをしたりする人のことです。
昔は映画に音声がなかったので、活動弁士と呼ばれる人がいて、上映中の劇場で、出演者のセリフを同時進行で代弁し、物語を説明したりしていたのでした。
ヒロインの黒島結菜さんは期待どおり、いや、それ以上に魅力的でした。映画そのものに、良い意味で期待を裏切られました。
あっという間の2時間7分、本当に楽しかったです。
感動したとか、泣けた、とか言うより、とにかく楽しい映画でした。
冒頭の子役のシーン、状況がちょっと掴みづらいので、そこで離脱してしまいそうになりますが、そこさえ乗り切れば、あっという間にエンドロールです。
監督は「Shall we dance?」の周防正行監督。
主演は成田凌、ヒロインは黒島結菜。
さらに、永瀬正敏、高良健吾、竹之内豊、井上真央、竹中直人など、主役級の役者が脇を固めます。
あらすじ
活動写真の弁士を夢見る少年と染谷俊太郎と女優に憧れる少女、栗原梅子。染谷は梅子に淡い恋心を抱く。だが二人は離れ離れに。やがて月日は流れ、10年後、染谷は悪事の片棒を担ぐインチキ弁士に、梅子は女優の卵として活躍していた。悪行から足を洗い、ちゃんとした弁士として働きたい染谷は、悪い仲間を捨て、たどり着いた町の劇場でようやく職を見つける。しかし、その劇場をつぶそうとたくらむライバル劇場が数々の策略を講じていた。染谷は劇場を助けようと奮闘するも、そこで初恋の相手、梅子と思わぬ形で再会することに・・。
みどころ
なんといっても、主演の成田凌のカツベンぶりです。
わたし自身、実際の弁士のことはよく知りませんが、抑揚たっぷりの独特なセリフ回しがすばらしく心地よいです。
成田凌の声もいいです。
とくに映画終盤、弁士として話す内容が初恋の梅子への想いと重なり、ぐっときます。
映画を見たあと、当時の弁士の映像をYouTubeで見たのですが、正直、成田凌さんの弁士っぷりのほうが魅力ありますね。
あと忘れてはならないのが、ヒロイン役の黒島結菜さんです。
「明け方の若者たち」で主演されました。映画レビューはこちら。
NHKの朝ドラ、ちむどんどんで主演をされている、今後期待される女優さんです。
本作品では、女優の卵として活躍するヒロインを演じています。
美人で凜として気が強い。けど色気もある。
代役は見当たらないのではないでしょうか。
「ほな、ごきげんよう」
子供時代の家庭環境の寂しさ、淡い夢、うまく言えない恋心など複雑な心境が、この一言に凝縮されています。
監督は周防正行。
さすがの安定感です。
見終わったあとの余韻は、同じく喜劇映画でおなじみの三谷幸喜監督の作品に似てますが、作品の印象はちょっと異なりますね。
三谷監督の作品が大衆向けの娯楽だとすれば、周防監督の作品は貴族の娯楽といえばいいでしょうか。
本作品でもそんな傾向がみえます。
主人公、染谷俊太郎は自分を雇ってくれた劇場を守るため、弁士として奮闘するのですが、ライバル劇場との争いや昔の悪い仲間連中との関係、初恋相手との再会の場面でも、心の奥底から涌き出る思いや憎しみ、狡さは深堀せず、あくまでコメディに仕上げてくれています。
おかげで、嫌な気持ちになることもないのです。
あくまで綺麗に清澄された美味しいスープを味わう、そんな演出になっています。
それはそれで美味しいのですが、今回に限っていえば、初恋相手の梅子との再会やその後の進展は、もうちょっと掘り下げて描いて欲しかったです。
弁士のセリフや説明に、泣いて笑って楽しい時間をすごす。
本作品も、
映画って楽しいよ
そんな古き良き時代の映画の、シンプルな楽しみ方を教えてくれました。
ちなみに、周防監督の奥様といえば、言わずと知れた女優の草刈民代さん。
彼女も本作品に出演されていますが、ちょっとわかりにくいです。
ぜひ探してみてください。
こんな人におすすめ
周防監督作品が好きだ
三谷幸喜作品も好きだ
いやな気持ちにならず、楽しく映画を見たい
朝ドラ「ちむどんどん」ではわからなかった黒島結菜さんの魅力を発見したい
これからもAmazonプライムで映画みます。
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